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今回は、元web2起業家で現tofuNFT執行役員の長島さんにインタビューさせて頂きました。
tofuNFTは、グローバルなマルチチェーン対応のNFTマーケットプレイスです。
最近では、X2Y2との提携、Oasysとの提携などのニュースがあり、外から見ているだけでもすごいスピードで事業が進んでいると察せられます。
グローバルで戦うというWeb3のキャリア観、なぜtofuNFTの環境を選んだか、tofuNFTでの仕事の様子についてお話を伺いました。
長島悠人(Nagashima Yuto)さん | tofuNFT執行役員
2017年メディア事業を中心とする株式会社クラフタを設立、
2019年にPEファンドのJ-STARに売却し、後に株式会社CyberKnot取締役に就任
現在、tofuNFT執行役員
Web2で起業〜エグジット後、グローバルへの挑戦
本日はよろしくお願いします。まずは、Web3業界に至るまでのキャリアについて伺いたいです。Web3業界に入る前は、どんなお仕事をなさっていましたか?
2017年3月に学生起業し、2019年にPFファンドに売却しました。
退任後は、特定の非IT領域にITソリューションを用いたへ事業展開、規模は大きくないですがコングロマリットのように複数社での事業創造をおこなっております。
Web3領域で働こうと思ったきっかけは何でしたか?
大学の同期に、渡辺創太さん、石川駿さん(Astar)BOBG増山さんがいて、昔から仲良かったんです。そして国士くん(Oasys)は今でも僕の家に住んでおります。
僕が2017年に起業した頃、彼らも同時期にクリプトにコミットしていました。
ASTRがPolkadotに接続したくらいの時期に、「クリプトって可能性があるサービスなんだな」と感じました。
また、強く感じたのが、彼らがグローバルに向けて戦ってるところです。
Web2のビジネスは日本がメインですが、彼らは世界を目指しているからこそ、グローバル基準の規模にこだわっていて、横目で見ていてうらやましく感じていました。
実は、Web3にコミットすると意思決定したとき、Web3のおもしろさを今ほど深く理解していませんでした。
10年後、20年後を想像した時に、非常に面白い世界になるのでは漠然と思い、その第一線にいる自分でありたいという思いが、Web3にコミットしようと強く思ったきっかけです。
今は、株式のような、クリプトのインセンティブやエコシステムの仕組みに大きな可能性を感じています。
株式の仕組みは1600年の東インド会社によって作られましたが、この株式の発明が今の世界を作っていると言えます。
法人に価値をつけられるようになり、インセンティブが生まれ、雇用が生まれ、M&A が生まれ、資本主義社会がこの400年間成長してきました。
それと同様に、クリプトによってコミュニティのような今まで価値をつけられなかった概念に価値をつけれるようになりました。
これは株式会社の発明と同じくらいインパクトがある出来事だと思っていて、
これが一般的になった世界を見てみたいし、自分が少しでもそこに携われたらと思います。
Web2からWeb3に身を移し、どのような変化がありましたか?
これまでのWeb2であれば、事業を黒字にするというゴールに対してすでにある程度、方程式が決まっていました。
その方程式に対してPDCAを正しく回せば、うまくいきます。
Web3においては、スピード感が速いので、意思決定を速くしなければなりません。
今まで思っていた仮説が、急に変わることが非常に多いです。
方程式自体が常に変わるし、そもそもWeb2のように方程式に沿ってトライするというフェーズではないと思います。
ぼく自身は、PDCAを回すよりも、価値基準を定めてPDCAサイクルを作る方が好きです。
Web3ではものすごい勢いで変わっていくので、「こうかもしれない、じゃあこうしよう」とPDCAサイクルを作る、施策ベースの話を数多くできて、それがすごく楽しいです。
自分で起業するよりtofuNFTにコミットする魅力が勝った
なぜ、この環境(tofuNFT)を選びましたか?
tofuを選んだのは、世界に対してプレゼンスを持ってる日本発のプロダクトだったからです。
グローバルなプロダクトをいつか自分で作りたいし、そのようなプロダクトがどう動いているのか、学びたいという思いがありました。
他の選択肢は考えましたか?
ぼくにとって、「Web3をやる = グローバルで戦う」でした。
日本発のプロジェクトで、世界で数値を出してるプロダクトという観点でみた時に、tofuが一番ベストの選択でした。他の選択肢はありませんでした。
また、自分でプロジェクトを立ち上げるということも考えました。
ぼくはもともとWeb2で起業していて、正直Web3で何かやろうと思ったら、いろいろとできたと思います。
ただ今はそれをせずにtofuを学んでいる方が、絶対にプラスになると思っています。
この市場が伸びればtofuも一緒に伸びるというところもあり、非常に刺激が多いです。他のWeb3のプロダクト、日本初のプロダクトを比べて、刺激の量が桁違いに多いと思っています。
自分自身で何か立ち上げてこの刺激量を得られるのかと比べた時に、tofuを選ぶ魅力がやっぱり勝りました。
Web3の世界では、変化が目まぐるしく1年が10年に値するなどとよく言われますが、方程式が無くとも、きちんとバリューを出せるような力を付けるべきです。
その力は、グローバルで戦う中でついていくものであり、自分で立ち上げるよりも、学べる環境で学んだ方がよい、tofuでバリューを出す方がベストだと考えました。
グローバルマーケットプレイス tofuNFTの環境
tofuNFTの様子について教えてください。人数は何人くらいですか?
TofuNFTグループ全体で15人、エンジニア10名のビジネスサイド5名です。
フルリモートかと思いますが、顔をあわせる機会はありますか?
オフィスに行ってなどは無いですが、定期的に社員同士で小旅行のようなものもあります。ミーティングも定期的に設けられています。
普段のコミュニケーションは、英語ですか?
プロジェクトのやり取りは英語で、メンバー間、日本人同士であれば日本語ですが、日本人以外の人なら、英語のコミュニケーションが主です。
tofuNFTで一緒に働いている方々は、どんな人が多いですか?
みなさん、成長意欲が高くて、エネルギッシュな人が多いです。ビジネス戦闘力が高い人が多いですね。単純にクリプトギークというだけではないです。
また、みなさんお互いへのリスペクトを持っている方々です。
ビジネス戦闘力が高い人は、「俺が一番だ」みたいなタイプが多いイメージがあるかと思いますが、そういう人は居ないですね。
次に、ご自身の仕事の様子について教えてください。
tofuNFTにJoinしたのはいつ頃にですか?
2022年の6月頃です。今4か月くらい経ちます。
その4か月の間にも、目まぐるしく環境が変わっていったのですね?
どんなトピックがありましたか?
1ヶ月目は、そもそもWeb3に関して一切知らなかったため、キャッチアップをする期間でした。
自分でNFTプロジェクトを実際に立ち上げてみました。
ローンチはまだこれからですが、「なるほど、こういうことか」と原理原則のようなものは掴みました。
2ヶ月目は、通常のオペレーションを一通り覚え、自分でまわして、改善点を出して、新規オペレーションにする、というようなことをやっていました。
3ヶ月目は、Polygon、Avalanche、Cronosなどの各チェーンへの課題感に対して、通常のオペレーションからどう切り替えるか、どうすればバリューが出せるかといった個別最適をやっていました。
4ヶ月目は、それに加え、今一番取り組んでいる部分でもあるのですが、日本のプロジェクトへのホワイトラベルサービスの提供です。
tofuとtofuが提携しているX2Y2の技術基盤、ノウハウ、送客基盤を使って、日本のプロジェクトさんでマーケットプレイスを作りたいところに対して、全力でバックアップしたいと考えており、今開始しているところです。
ぼくの業務としては、tofu全体のオペレーションを見つつ、日本のプレゼンスをあげるために、やるべきことを全てやりこむという感じです。
一日の仕事の流れを教えてください。
まず、朝はプロジェクトからメッセージが来ているか確認し、対応します。
新規のプロジェクトからは、tofu側のNFTの認証をして欲しい、ローンチパッドやりたいといった連絡が来ます。この連絡には、数時間かけて行っています。
あとは、ミーティングが1日2〜3件ずつくらい入ります。
外部のプロジェクトとのミーティングは、コラボについての相談です。
世界的にNFTプロジェクトの支援をしているところや、公募的プロジェクトなどがあり、そことtofuが何か組めないか、チェーンに対してtofuが対応するか否かなどを決めています。
他には、新規施策の時に説明用の資料を作ったり、どう営業するかの仕組みづくりなどを行っています。通常のオペレーション業務というよりは、新しく発生したものに対しての業務です。
次に、情報のキャッチアップについて伺いたいです。Web3領域では日々の情報量が多すぎて全部を追いきるのはなかなか難しいかと思います。
仕事に必要な情報をどう取捨選択してキャッチアップしていますか?
tofuがこだわっているのが、tofuコミュニティ内で、お互い補完し合う仕組みにしています。業務委託のメンバーも含め、各チェーンの情報は各チェーンの担当がそれぞれ持っています。各担当がそのチェーンに対する動きを、共有する仕組みになっています。
あとは、自分の得意領域を各自持っていて、お互いに情報発信してバリューを出し合うようにしています。
週次でお互いに発表するような機会もあります。
Web3でのキャリア観について聞かせて頂きたいです。Web3領域への転職に興味はある人でも、実際に転職するには将来の展望が見えづらく二の足を踏むという声も聞きます。
ご自身の今後のキャリアについて、構想していることはありますか?
短期的な直近1、2年の話でいうと、tofuは世界に対してプレゼンスを持っており、今も目まぐるしく成長しています。
まずはそこでもっと学ばせていただけたらなと思っています。
長期的な目線でいうと、Web3の業界ではビジネスチャンスが幅広く生まれていて、最適な選択というのは、2年後、3年後とその場その場で変わっていくはずです。
今まで自分がやってきた知見やtofuで学んだことを活かして、適切なタイミングで最適な選択を踏めたらいいなとは思っています。
今tofuでのバリューに集中していることが、長期的にベストなパフォーマンスにつながると考えています。
Web3のBizdevに求められるもの
今回、tofuNFTでもBizdevの募集が開始されました。
Bizdevはエンジニアよりも、スキルの可視化がむずかしいところがありますが、Web3のBizdevではどういった知識・スキルが必要ですか? (特に今回の募集について)
沼崎さんのこんなツイートもありましたがいかがですか。
(引用: https://twitter.com/yu_nmzk/status/1567808076241338368)
そうですね、結構難易度は高いと思っていますが、これくらいは要求されても仕方ないのかなと思います。
ここに書いてあることは、調べれば出来る、がんばれば出来ることだと思っています。
今回の募集ポジションについて、web2企業であればどんな仕事をしている人が活躍しそうでしょうか?
試行回数が多い職に就いている人かつ、成果がシビアに求められるような職に就いている人を求めています。
改善を常に考えながらも、成果を出し切らないといけないみたいな、スマートさとパワーの両方が求められます。
この二つの素養がある人は特に相性が良いかと思います。
具体的な仕事内容を教えてください。
各チェーンに担当が一人居て、そのチェーンに対する営業スキームを考えてもらいます。
そのチェーンに詳しくなり、チェーンがやろうとしているプロジェクトをいち早く察知してコミュニケーションを取っていく、といった立ち回りをします。
いかにスマートな営業スキームにするか、要所のポイントを押さえたギークな提案をしていくかなどの試行錯誤していきます。
それがベースの仕事になり、それが出来てから次の仕事といった流れです。
強調したいのが、ルーティンワークではないということです。
Web3といえど、イベントの企画やゲームとのコラボレーションについての検討など、オペレーションになりがちな業務はありますが、
tofuではそれらは当たり前で、そもそも何が必要で、どれを作らなくてはならないのか、作りこみの数が多いので、都度時間の使い方は変わります。
常に新しい仕事が生まれるので、高いビジネス戦闘力が求められます。
編集部より
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
グローバルで戦う力をつけるには、この環境しかないとおっしゃっていたことがとても印象的でした。
tofuNFTのBizdevの募集については、下記から詳しい求人情報を確認できます。